【具体的】フィンランド移住する6つの方法【今すぐやることリスト付き】

フィンランド移住する6の方法

みんみ
みんみ

フィンランドに移住、中長期滞在する「具体的な方法」を6つ紹介します!

こんにちは!フィンランド在住のみんみ(@mimmi_nurinpain)です。

ネットで「フィンランドに移住したい」と言う人をよく見かけます。
実際に移住方法を調べる人も多いようです。

しかし2020年現在、日本語で得られる情報は限られています(2023年8月更新)

また移住方法としてフィンランド人(EU、北欧市民)との結婚、日本の会社からフィンランド駐在など、非現実的な方法を紹介しているケースも見受けられます。

みんみ
みんみ

滞在許可目当ての結婚はダメですよー!

そこで今回は「現実的に日本からフィンランド移住する方法」を6つ紹介します

具体的にまとめた本気の人向けです!
役に立つリンク、「移住のために今からできることリスト」もあるので、チェックしてくださいね。

※この記事では3ヶ月以上の滞在をザックリ「移住」としました(中長期の滞在が永住に結びつく手がかりになります)。

2023年の状況

新政権の発足により、今後は移民の滞在に対して厳しい条件が課せられると予想されています(失職後から再就職までの猶予期間が短くなる等)。

まだ確定ではないものの、ニュースサイトなどで状況をチェックして移住を検討してくださいね。

この記事はこんな人におすすめ
  • フィンランドに住んでみたい
  • 移住情報を集めたい
  • フィンランドの仕事について情報が欲しい
  • 今すぐできることを知りたい

では行ってみましょう!

フィンランド移住する6つの方法

以下が6つの方法です。

  1. 留学する
  2. インターンをする
  3. オペア制度を利用する
  4. アーティスト・イン・レジデンス
  5. 就職する
  6. 起業する

前提を確認

と…移住の話に行く前に、まずは前提からチェックしましょう!

滞在許可がなくてもフィンランドには来られる

フィンランドはシェンゲン協定国なので、日本のパスポートがあれば90日間は無査証(いわゆるビザなし)で滞在できます。

「数ヶ月、ちょっと住んでみたい」程度ならビザを取る必要はありません。

『かもめ食堂』の真似はNG

言うまでもありませんが、観光ビザで来て住み着くオーバーステイ、就労はやめましょう。

フィンランドを舞台にした映画『かもめ食堂』では、旅行者が食堂を手伝う描写がでてきますが、違法スレスレの行為です

みんみ
みんみ

夢を壊してごめん…。

「お手伝い」のつもりでも、働いていると勘違いされたら大変です。
強制送還、入国禁止、店のオーナーにもペナルティが与えられるかもしれません。


フィンランド移住はちょっと難しい

世界には、移民を歓迎する国もあれば、そうでない国もあります。

フィンランドはどちらかと言うと、「移民さん、いらっしゃーい!」というスタンスではありません

たとえば、年金受給者などを対象としたリタイヤメントビザがありません。

ワーキングホリデー協定こそ結ばれたものの、まだ実施時期は発表されていません(2022年10月みんみ調べ)

※ワーキングホリデーの協定が結ばれ、2023年8月1日から実施されました!

そのため、今からゼロの状態からフィンランドに3ヶ月以上住むには、

  • 学生/インターンになる
  • 働く(就職、起業)
  • ワーキングホリデー制度を利用する
  • フィンランドに滞在許可のある人と結婚、パートナーとなる
  • その他、特別な滞在許可を取得する

…のいずれかの状態でなければいけません。

まずは中長期の滞在からはじめ、じっくり進める覚悟を持ちましょう。

ではここから6つの方法を紹介します!

①留学する

まずは王道の留学です
学生ビザをゲットすれば、フィンランドに3ヶ月以上滞在できます。

留学から現地就職ができれば、移住の道が開けます。

交換留学

あなたが学生で、学校にフィンランドとの交換留学プログラムがあればラッキー!
サクッと申し込んでフィンランドへ行きましょう。

交換留学先にフィンランドがなくても、国際交流課などに相談してみましょう。学外のプログラムや助成金の情報を持っていたりします。

交換留学中に語学を学び、ネットワークを作っておけば、長期滞在への足がかりになります。

ただ、交換留学からの就職は難しいです。

まずは「この国は自分に合ってるかな?」という点をチェックするのがいいでしょう。

私費で留学

日本の学校を通さずに、私費留学生になる方法もあります。

みんみ
みんみ

私費留学生の日本人、意外といっぱいいますよ

フィンランドの大学は英語でOKなところも多く、ハードルはそれほど高くはありません。
学位や資格が取れれば、現地就職へ繋げられます。

フィンランドで卒業すれば、職探しのために最大2年の滞在許可をもらえます(2022年10月現在)。
これは卒業後5年以内であれば申請できます。

また、大学のプログラムによっては企業でのインターンが必須なことも多いのですが、「インターンから就職しました」という人がめちゃめちゃ多いです!

留学はもっとも長期滞在に近づける方法と言えるでしょう。

私費留学のデメリットはお金がかかること

EU圏外から来る学生(日本人)は学費を払わねばなりません(ただしケースバイケースなので要確認)。
何語で授業を受けるかでも学費は変わってきます。

制限付きでバイトができたり、学割もいろいろと効きますが、生活費も安くありません。

留学を考える方は、奨学金や、研究分野の助成プログラムの検討をおすすめします。

みんみ
みんみ

こっちでマスターやドクターを取っている人は、奨学金をもらってる人が多いよ。

フィンランドの大学、工科大学については、こちらで調べられます(英語)。

参考 Front pageStudying in Finland

学生に出される滞在許可の情報はこちらで調べられます(英語)。

参考 Studying in FinlandMaahanmuuttovirasto

フィンランドの教育関連のリンク集はこちら。

参考 フィンランドへの留学 関連リンク在フィンランド日本国大使館

こちらは、私がサマージョブをゲットした話です。

サマージョブにリーチする【経験談】フィンランドでサマージョブを得るための7つのアドバイス

②インターンをする

インターンシップ

フィンランドでインターンをすることで、長期滞在する手もあります
現地の高校でインターンをしている知人は、半年の滞在許可をもらっていました。

こちらのサイトに情報が載っています(英語)。
学生向けで年齢制限もありますが、最長18ヶ月間の滞在許可が出るとあります。

参考 Internships in FinlandEdunation

絶対にフィンランドに行けるとは限りませんが、日欧産業協会センターがEUと日本間で交換インターシップをしています。

参考 EU-Japan日欧産業協会センター

有料でインターンができる日本のサービスもあります。
チェックしてみてください。

参考 フィンランドで留学・インターンシップIIP

インターンから就職するには

実は、フィンランドではインターンが就職に結びつくケースが多いです。

とくにまだ経験の浅い学生、新社会人の多くは、インターンがめちゃくちゃ有効な就活です。

わざわざ外国から受け入れてくれるのですから、それなりの能力は認められている状態ですし、売り込みのチャンスと捉えましょう。

まずはインターン先でしっかりとコミュニケーションがとれるよう語学を磨き、今までやってきた勉強や仕事をアピールできる準備をしておきましょう。

  • 英語の卒業証明、資格証明などを用意しておく
  • 英語の履歴書を作る
  • スキルや今までの成果、ポートフォリオをまとめる

インターンを就職に結びつけた知り合いもいますので、アクティブに就活してみてくださいね。

③オペア制度を利用する

オーペア制度を利用

15歳以上、30歳未満なら、オペア制度を利用する手もあります

オペアプログラムは、世界各国の主に若い女性(男性も可)を対象にした留学プログラムの1つです。その国の家庭にホームステイし、ホストファミリーの子供たちのチャイルドケアをしながら家族の一員として生活します。

オペア留学・オペア受入れのWorld Au Pair in JAPAN 日本オーペア情報センター 【オペアとは】

ざっくり言うと、海外に子守としてホームステイできる制度です。
フィンランドでも最長で1年間の滞在許可がもらえます。

フィンランドのオペアビザはこちらで調べることができます(英語)。

参考 Au pairMaahanmuuttovirasto

オペアから長期の移住するには、別の仕事を見つける必要があります。

  • 現地語/英語を覚える
  • 現地で就職活動
  • ネットワークを作る

など、滞在中にアクティブに活動することが大事でしょう。

④アーティスト・イン・レジデンス

アーティスト・イン・レジデンス

芸術家なら「アーティスト・イン・レジデンス」に応募することもできます
作品制作、展覧会やワークショップを条件に、フィンランドに長く滞在できる可能性があります。

例えばIi(イー)という街のプログラムは6ヶ月です。
日本人アーティストも参加しているので問い合わせてみてはどうでしょう(英語)?

参考 Residency programmesKulttuuriKauppila

アーティスト・イン・レジデンスからさらに長い滞在許可を得るのは簡単ではないと思います。

こちらもフィンランド滞在中にコネクションを作るなどの活動がいるでしょう。

⑤就職する

フィンランド就職

次にフィンランドの仕事を探し、就労ビザをもらう方法です
就職できる分野が狭い、英語ができること…などの決まりはあります。

しかし、条件さえクリアすれば夢ではありません。

フィンランドで就職した経緯を発信しているSNSアカウントなどを見て情報を集めましょう(ツイッターおすすめ)。

最強なのはIT系

就職しやすい分野は、ズバリIT系です!

先日、Oulu(オウル)の就活イベントに言ったら、IT系エンジニアは大人気でした

ただ、就労ビザのない外国人には、それなりの優秀さを求められます。

たとえば携帯電話で有名なノキアは、海外からもエンジニアを積極的に採用しています。

みんみ
みんみ

オウルはノキアで働いてる日本人めっちゃ多いです。

なお、募集要項に当てはまらなくても、応募してみるのが大事です。

「募集は○○エンジニアだったけど、欠員が出てオファーをもらった」
「募集要項は満たしてなかったけど、なんか採用されたw」

こういう話はよく聞きます。

医療系の需要があるって?

ところで、世界各国どこでも需要があると言えば医療、介護系ですよね?

実際、こちらでも「少子高齢化で医療、介護系は人手不足だ」と聞きます。

しかし、現地の資格もいりますし、フィンランド語が重要になる分野。
日本からストレートで就職するのは難しいでしょう。

人手不足と言っても、薬剤師なんかは競争が激しいと聞きました。

医療、介護系なら、まずは留学が良いと思います。

すし職人、日本語教師ってどうよ?

海外就職というと日本語教師すし職人のイメージがあります。
…うーん…どうでしょうね?

この手の仕事は現地人か在住の日本人にすぐ取られてしまいます。
競争は激しいでしょう。

とはいえ「北欧こじらせ日記」のように、シェフとして移住した方もいます。

ただ本を拝見すると、強いフィンランド愛を持ち、相当努力されたことが分かります。

希望はありますが、根性は必要ですね!

お掃除、お皿洗いも競争が激しい

掃除、皿洗いも競争が激しい

さて、中には「フィンランド移住できれば掃除でも皿洗いでも、何でもします」という人がいます。

実はこれも競争が激しい分野。
掃除専門の資格を持っている人も多いですし、衛生管理の資格がいる場合もあります。

国内で得られる人材を外国から連れてくるメリットもありません。
「なんでもやる」でなく、自分の強みを生かすのが現実的です!

先日↓こんなニュースもありました。
外国人は圧倒的に不利ですね。

フィンランド名前差別。外国人名は面接に呼ばれにくいという調査結果が

求人情報を探す

フィンランドの求人情報をチェックするなら、ハローワークにリンク集があります。
求人サイトや求人状況も調べられるので、ぜひチェックしてください(英語)。

参考 Before moving to FinlandTE-palvelut

参考 Other employment service websiteTE-palvelut

⑥起業する

最後に「フィンランドで起業する」です

企業に雇ってもらえなくても、自分でビジネスを始めることで滞在許可をもらえる可能性があります。

  • 専門性がある
  • 競合が少ない
  • 需要がある
  • 計画性、継続性がある

これらの条件がそろえば、期待大です。

こちらでスタートアップによる滞在許可の情報を見ることができます。

※この分野はあまり詳しくないので、リンク先をご参照ください(すみません💦)。

参考 Start-up entrepreneurMaahanmuuttovirasto

参考 Permits and notifications for non-EU citizens – Companies and organisationsSuomi.fi

フィンランド移住のために今すぐ始めるべきこと

今すぐ取り書かれること

ここまで読んでどうですか?
夢は少しは具体的になりましたか?

最後にフィンランド移住のために、今すぐ始めるべきことをまとめました。

  1. 下見に行く
  2. 徹底的な情報収集
  3. お金を貯める
  4. 英語を勉強する
  5. 就活、留学用のレジュメ、ポートフォリオの準備

①下見に行く

フィンランドを下見する

細かいことを考える前に、とりあえず下見に行きましょう!

夏に行くとフィンランドに恋しちゃうので(笑)、それ以外の季節でリアルな「生活」を見てください。
物価、食べ物、人々の様子…しっかり観察です。

移住後に「思ったのと違った」なんて残念ですしね…。

まずは行ってみること!

フィンランド旅行で使える7つのプチ節約術フィンランド旅行で使える!7つのプチ節約術【現地でムダなお金を使わない】

②徹底的な情報収集(お役立ちリンク集)

下見に行って「やっぱり住みたい!」と思ったら情報収集です。

自力でフィンランド移住した人は、半端ないリサーチをしています
日本語、英語でググりまくりましょう。

手始めに、次のページに目を通してください。

余談ですが、フィンラド在住の日本人に連絡を取る際はマナーを忘れずに

連絡を入れたらきちんと返信し、お礼の言葉を添えましょう。

③お金を貯める

リサーチをしながらお金を貯めてください
留学でも就職でも、お金がかかることは間違いありません。

  • 渡航費(飛行機のチケット、荷物の送料)
  • 日本での引っ越し代(アパート退去費用)
  • 現地での生活費(食費、電気、水道)
  • 許可証などの申請手数料
  • 各種保険料

ちょっと考えただけでも、これだけの出費が想像できます。

お金は余裕あるほど良いです!

みんみ
みんみ

残念ながらロシアの戦争のせいで、フィンランドの物価はさらに上がっています…😭

出費を減らし、収入を増やす

お金を貯める法則は「出費を減らし、収入を増やす」です。
副業を検討してもいいでしょう(家でできる仕事は移住後も続けられます)。

以前はIT系の勉強をおすすめしていましたが、得意なものがあれば分野はなんでも良いと思います。

自己分析して、たとえば

  • イラストが描ける
  • 簡単な英語翻訳ならできる
  • 風景撮影ならプロ並み
  • 裁縫が得意

など、できることを探して副収入を得る道を考えてみましょう。

ブログで稼ぐ系の話も聞きますが、がんばって更新した当ブログはそれほど収入にはならなかったです😭。

プログラミングがおすすめ

④英語を勉強する

次に英語の勉強です

超重要!

フィンランドでフィンランド語は必須ではないので、英語をガッチリやるのが大事です。
「何語を学ぶべき?」の疑問には、こちらの記事で回答しています。

英語かフィンランド語か学ぶべきはフィンランド語?英語?フィンランド移住で使える言語を在住者が考える

とにかく、英語、英語、英語です。

英語学習の仕方

しかし「英語!英語!」と言われてもピンと来ない人が多いと思います。
だって学校で習ったのにの、日本人は英語苦手ですし…(泣)。

今はYouTubeなどで手軽に良い教材や勉強法を見つけられます。
まずは無料のコンテンツなどを見て、学習計画を立てましょう。

本が好きな人であれば「脳が認める」シリーズが良いです。
Kindle版もあります。


無料だと逆に続かないという人はスタディサプリのようなアプリもいいでしょう。

スタディサプリENGLISH(新日常英会話コース)

会話ではオンラインのitalkiなどを使うのも良いと思います。
レッスン料の安い先生でトライしてみては?

⑤就活、留学用のレジュメ、ポートフォリオの準備

最後!

移住のアイディアが固まってきたら、就活/留学用に経歴や成果をまとめましょう。

  • 過去の成果、作品などを見える形にまとめる
  • 英語で履歴書を作る(要ネイティブチェック)
  • 自己PR動画を撮ってみる
  • 良い感じの自分の写真を撮っておく
  • 過去の職場から推薦状をもらう

ここまで行けば「いつでも移住OKだぜ!留学でも就職でもどんと来い!」状態です。

「自分の写真を撮る」は意外かもしれませんが、顔写真はセルフブランディングとして有効です。

履歴書、SNSのアカウント、メールのプロフィールなどに、同じ写真を使えば相手の印象に残ります。

証明写真ではなく、自分らしさが出ている笑顔のものが良いと思います。

「きちっとしてるけど、なんか楽しそうな人じゃん?」といった印象だと好感度アップです。

カジュアルすぎないこんな写真なら、汎用性がありますね。

フィンランドで役立つ資格(追加)

新しい仕事を探す際、日本人が考えるのが「資格を取る」ですよね。

追加で、私が思うフィンランド移住で役立つ資格を紹介します。

必須ではありません。

自動車運転免許

自動車免許が必須な仕事があります。
持っているとプラスです。

掃除、セールス、介護など、自分で現地で行かなければいけない仕事は多いです。

なお、日本で運転実績がないと国際免許の切り替えが難しい話を聞いたことがあります。
リサーチしてみてください。

フィンランドで自動車学校に通う手もあります。

あらゆる学位

フィンランド、実は学歴社会です。
就職時はどんな勉強をしてきたか、資格を持っているかチェックされます。

こちらは学校で学んだことと仕事内容が一致している場合が多いです。
修了証を見せるられることが大事。

新卒を雇って一から教育する習慣はほぼありません。

学生さんなら、がんばって卒業しましょう。

教員免許

教員になるつもりはなくても、保険的に役立つ可能性があります。

例えば日系の子どもたちへ日本語を教える仕事です。

教員免許があれば政府のサポートを受けられます。
市民講座などで日本語講師の仕事をする際にも役に立つでしょう。

フィンランドでは教師への信頼も厚いです。
あって損はないと思います。

衛生管理

フィンランドには「Hygieniapassi(ヒュギエニアパッシ)」と呼ばれる衛生管理の資格があります。

これを持っていると、飲食物を扱う仕事で有利になります(資格がないと、やれることが限られます)。
フィンランドに短期~中期で滞在する人は、テストを受けておくのも良いでしょう。

Hygiene Passport – Tests in several languages all over Finland

自習してテストを受け、40問中34問に正しく答えればOKです。
英語でも受験可能です。
受験費は43ユーロとそれほど高くもないので、挑戦してみては?

hygieniapassiについて、記事にまとめました。


以上!

もし間違い、古くなった情報がありましたら、ご指摘いただけると助かります。

みんみ
みんみ

みんなの夢が叶いますように。