みんみ
2018年は洪水や台風が猛威を振るい「地球温暖化は本気でやばいんじゃないか」と思った人も多いのではないでしょうか。
「地球温暖化を防ぎたい」と思った人も増えたに違いありません。
「でもどうやって?」とも思った人も。
地球温暖化の原因は主に温室効果ガスです。
「どうやって?」の答えは「いかに温室効果ガス(二酸化炭素、メタン等)を出さないか」となります。
もちろん、個人でできることは限られていますが、私は消費者の立場から、
- ヴィーガン(動物性のものを使わない)
- ゼロ・ウェイスト
の2つを実践し、できるだけ温室効果ガスを出さない生活しています。
ヴィーガンは動物性の食品、製品、サービスを使用しないライフスタイルのことです。
ゼロウェイストはごみをできるだけ出さない取り組みを指します。
残念ながらゼロウェイストは難しく、完璧にはできていません。
それでも、ゼロウェイストが環境に優しい取り組みなことに間違いはありません。
そこで今回は、ゼロウェイストと、その基本になる「5つのR」について紹介します。
地球温暖化の取り組みに取り入れてもらえれば嬉しいです。
そもそもゼロ・ウェイストとは
ゼロ・ウェイストはごみを限りなくゼロにする取り組みです。
※ウェイスト=waste 浪費
ゼロウェイストは生活のあらゆる場面に及びます。
衣食住すべてにおいて、ゴミが出ないように努力します。
ちなみに、ここで言う「ゴミ」とは、リサイクルもできず埋め立て場へ行くしかない運命の物を差します。
ゴミを減らすって、どれくらい?
世界には有名なゼロ・ウェイスターは何人かいますが、ローレン・シンガーは4年分のゴミが一個のジャーの中に収まると言います。
Four Years of Trash: One Jar. What’s in Lauren Singer’s Mason Jar?
もうひとり有名なゼロウェイスターはベア・ジョンソンさん。
家族と暮らしながらも、一年分のゴミが1Lのビンに収まるというから驚きです。
Bea Johnson’s Zero Waste lifestyle on CCTV America
彼女は本も出していて、日本語にも翻訳されました。
アマゾンで立ち読みができます。
温暖化に効果はあるの?
ゼロ・ウェイストは温室効果ガスの削減に効果があります。
ゴミを減らすことで、製造、運送、販売、処分、リサイクル…とあらゆる段階で出る二酸化炭素量を減らすことができるからです。
残念ながらすぐ結果がでるものではありません。
また、一人で取り組んでもあまり効果はないものでもあります。
しかし多くの人がこうしたライフスタイルを送り、メッセージを送れば社会全体も動くはずです。
まずは一人一人の取り組みが大事です。
ゼロウェイストの5つのRとは
では、どうやったら彼女たちのように、ゴミを減らすことができるのでしょうか。
それは「5つのR」を実践することです。
- Refuse 断る
- Reduce 減らす
- Reuse 再利用
- Recycle リサイクル
- Rot 堆肥化、コンポスト
Repair(修理する)が入っている場合もあります。
①Refuse 断る
Refuse(断る)はやましたひでこさんの提唱する断捨離の「断」と似ています。
家に入ってくるゴミを断つ、という意味です。
例えば、次のような取り組みがRefuse(断る)にあたります。
- リサイクルできないパッケージの商品を買わない
- ギフトラッピングを断る
- サンプル、販促、おまけの品をもらわない
- 新聞や雑誌の購読、受け取りを辞める
- ストロー、砂糖、ミルクなど、使わないものはもらわない
リサイクルできないパッケージの商品を買わない
食品、服、文房具、雑貨など…
できるだけ包装されていない商品を買うようにし、ゴミを減らします。
特にリサイクルがしにくい、プラスチックは避けます。
劣化したプラスチックからは二酸化炭素が出ると報告されています。
またマイクロプラスチックによる海洋汚染の問題もあります。
環境系ドキュンタリー映画「プラスチック・オーシャン」が伝える悲しい数字
近所に量り売りのサービスがあるなら、パッケージフリーの買い物を心がけましょう。
ギフトラッピングを断る
誕生日やクリスマスのプレゼントは、キレイに包むものです。
心を伝える美しい習慣ではありますが、紙やリボンはゴミになります。
ゼロウェイストを実践するには、ギフトラッピングは断りましょう。
再利用できる袋にいれたり、リサイクルショップで買ったきれいなスカーフに包んでみてはどうでしょう。
気心が知れた相手なら「ゴミを減らすために、ラッピングしなかった」と伝えても良いかもしれません。
サンプル、販促、おまけの品をもらわない
- 食品についてくるオモチャ
- サービスの契約したらもらえるファイルやおまけ
- 道で配っているポケットティッシュ
…など、無料でもらえる粗品は断るか、返却しましょう。
このようなおまけや販促は大抵がプラスチックです。
本当に欲しいなら良いですが、「タダだから」ともらうと後々にゴミになってしまいます。
新聞や雑誌の購読、受け取りを辞める
新聞や雑誌はネットで読めます。
紙類は電子化することで、ゴミを減らせます。
- 請求書をメールで送るよう設定する
- 新聞や雑誌を電子版に切り替える
ぜひこれらにトライしてみましょう。
例えば、Kindleは多くの書籍を扱っていますし、スマホで簡単に読むことができます。
紙の本より安い場合も多いです。
Kindle unlimitedでも、定額で多くの良書を読めます。
旅行や化粧品のパンフレット等は便利に見えますが、インターネットの方が詳しい情報が載っています。
広告やフリーペーパーは送らないよう連絡するか、ポストに注意書きをつけて受け取らない。
ただ日本は広告が多いので難しいですよね…。
みんみ
Reduce 減らす
Reduce(減らす)は必要なものを見極め、無駄な消費を減らすことを指します。
また「消費を促す行為をしない」も含まれます。
ミニマリストの考えに近いのではないでしょうか。
- 必要ないものを生活から減らす
- 買い物に行く回数を減らす、買う量を減らす(適正にする)
必要ないものを生活から減らす
家にあるガラクタを減らし、本当に必要なものを見極め、ゴミを減らします。
絶対にいると思っているもの、なんとなく習慣で買っているものを見直してみてはどうでしょう。
例えば、私はフィンランドに来てから箱のティッシュを使っていません。
手ぬぐいやトイレットペーパーで十分だからです。
買うのを辞めた10のもの-ミニマリズムとゼロ・ウェイストから
物を貯め込むと失くし物が増え、買いなおす羽目になることも。
買い物に行く回数を減らす
買い物に行く回数や、ネットショッピングにかける時間も見直してみてはどうでしょう。
デパート等に行くと「ついでに」と余計なものまで買ってしまうことってありますよね。
人間、見ると欲しくなるものです。
買う量も一度見直してみると良いでしょう。
食材を余らしてしまう人や、予備のアイテムが大量にある人は積極的にReduceしましょう。
Reuse 再利用
Reuse(再利用)は同じものを繰り返し使う、という意味です。
不用品の新しい使い道、持ち主を探すことでもあります。
ぜひ次のような取り組みをしてみましょう。
- 使い捨てを使わない
- 不用品は売る、寄付をする
- リサイクルショップを活用する
- 修理する
使い捨てを使わない
エコバッグ、マイボトル、マイ箸などを持ち歩き、使い捨てのものを使わないようにしましょう。
プラスチック製の食器類はすぐゴミになる良い例です。
長持ちする質の良い商品を買うのも大切です。
不用品は寄付をする
いらない物はリサイクルショップに売る、寄付する、フリーマーケットに挑戦するなど、新しい持ち主を探しましょう。
最近は、ネット申し込めば簡単に査定してくれるサービスもあります。
ぜひ利用してみましょう。
リサイクルショップを活用する
逆に必要なものは、なるべく中古品を選ぶようにすると、資源もお金も節約できます。
新品の商品はタグ、袋など、多くのゴミが出ます。
修理する
壊れたものは修理し、長く使うようにしましょう。
といっても、最近は「買ったほうが安い、早い」というものも多いです。
しかし、長く使うことで愛着が生まれますし、もちろんエコです。
ついでに言うと、長く使えて愛着が持てるものだけを持つようすると良いですね。
Recycle リサイクル
Refuse(断る)、Reuse(再利用)しても出てしまったゴミはRecycle(リサイクル)します。
ゼロ・ウェイストはリサイクルを推奨しませんが(リサイクル後どうなるか不透明な点が多すぎので)、出てしまったゴミは可能な限り循環させましょう。
- 資源ゴミを分別し、しかるべき処理をする
- 壊れた電化製品は回収ボックスへ
- リサイクル可能なものを購入する
資源ゴミを分別し、しかるべき処理をする
言われるまでもないでしょうが、毎日の分別は大切です。
また、服や商品の空きボトルを回収している店もあるので、不用品が出たら調べてみましょう。
ただ回収後にくれるおまけには注意。
修理がきかない電化製品は家電量販店などにある回収ボックスへ。
企業によっては使い終わった自社製品を回収している場合もあります。
要チェックです。
Rot 堆肥化
生ゴミをRot 堆肥化(肥料)するのもゼロウェイストの取り組みです。
- 生ゴミを分別し、コンポストを作る
生ゴミを分別し、コンポストを作る
コンポストを作ることで生ゴミを堆肥化できます。
マンション暮らしの人にはハードルが高いかもしれませんが、お庭がなくても室内でできるダンボールコンポストもあります。
難しい場合は、せめて生ゴミをよく乾かして捨てるようにしましょう。
最終的に捨てることにはなってしまいますが、野菜のヘタや皮、種などでベジブロスを作るのもおすすめです。
良いスープのベースになります。
以上。
ユーチューブやピンタレスト、インスタグラムで「zero waste」と検索すれば、ゴミを減らす様々なアイディアを見つけることができます。
ただゼロ・ウェイストは本当に難しいです。
住んでいる場所、経済状況、健康状態に左右されます。
しかし少しでも生活に取り入れると、ゴミを減らす新しいアイディアを思いつくこともあります。
完璧にできなくても、一つでも実践することが大事です。
あまり気負わず、趣味やゲームだと思ってトライしてみてはどうでしょうか。