みんみ
北フィンランドの春は遅い。
ヘルシンキは桜が咲いたというのに、北フィンランド、オウルには5月になってもまだ雪が残っていたりする。
しかし6月が刻一刻と近づいてくると、徐々に緑が増え、春の気配が漂ってくる。
この時期、私が毎年楽しみにしているのが、これ。
Maitohorsma(マイトホルスマ)、日本名「ヤナギラン」の収穫だ。
フィンランドの食べられる野草「ヤナギラン」
今回、私が収穫をした湖の景色。
ヤナギランとはフィンランドに自生している多年草。
4月ごろから芽を出し、夏はピンク色の花をつけ、そこら中に見ることができる。
参考
ヤナギランとは – 育て方図鑑みんなの趣味の園芸 NHK出版
フィンランド名の「maitohorsma」は二つの言葉に分けられ、maitoはミルク、horsmaはアカバナ科を指す。
なぜミルクかと言うと、ヤナギランを食べた牛はいっぱいお乳を出すと信じられていたからだそうだ。
この時期のヤナギランは15cmほどの芽の状態なのだが、実は食べることができる。
「無料のごはん」ということで、せっせと収穫してまわるのが恒例行事となっている。
この写真はちょうど食べごろのものだ(もう少し若いのでも良いかもしれない)。
※収穫はご自身のリサーチの上、自己責任でお願いします
ヤナギランはゆがいてサラダに入れたり、スパゲッティやパイ、ピザのトッピングにしてもいい。
天ぷらも合うだろう。
味はというと、少し苦味がある(私は「大人の味」と呼んでいる)。
シシトウか、苦味のあるアスパラガスといった感じだろうか。
葉には食物繊維、りん、ビタミンAやCが含まれているそうだ。
参考
MaitohorsmaArktiset Aromit ry
ヤナギランの簡単オーブングリルのレシピ(所要時間25分)
というわけで今回は、簡単にできるヤナギランを使った料理「ヤナギランと野菜のグリル」を紹介しよう。
材料
材料 | 分量 |
---|---|
ヤナギラン | お好きなだけ。 |
ブロッコリー | お好きなだけ。 |
ラディッシュ | お好きなだけ。 |
オリーブオイル | 今回は大さじ3~4。 上から全体に回しかけるられる量。 |
塩 | 今回は小さじ半。 野菜の量によって調整を。 |
乾燥オレガノ | ひとつまみ |
レモン | 4分の1 |
野菜はお好みで変えて言い。
- ズッキーニ
- カリフラワー
- プチトマト
- マッシュルーム
なども合う。
必要なもの
- 包丁
- まな板
- 耐熱容器
- オーブン
作り方
オーブンを200度に設定し、予熱する。
ヤナギランは根の固い部分があれば切り落とし、水でよく洗う。他の野菜も水で洗い、食べやすい大きさに切る。
オレガノは写真のように、上にかるくまぶされる程度でOK。
オリーブオイルは全体に回しかける。
グリルできたヤナギランはこのような状態になる。
熱いうちにどうぞ。
底にたまるスープもおいしいので、捨てないでね!
ヤナギランを採る際の注意点
最後にヤナギランの芽を採る際の注意店をまとめておこう。
繰り返しになるが、ご自身のリサーチの上、自己責任で収穫をしてください。
- 収穫時期は4月~5月
- 日当たりの良い、少し乾いたところに群生する
- 大きさは20cmより小さいものを。大きいほど苦味が強く、小さいほど甘い
- すでに葉が多くつき、開いているのもは育ちすぎ。紫がかったものの方が若い
- 車道近く、犬の散歩道などからは収穫しない
- 食べる前によく洗う
以上!
ヤナギランの花もお茶やジャムにできるらしい。
花をつけたらまたレシピを紹介したい。
ではまた。