こんにちは、フィンランド在住のみんみ(mimmi_nurinpain)です。
フィンランドといえば、豊富なベリー類。
旅行の際に、ブルーベリーやコケモモを摘んでみたい人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、北欧フィンランドで、ベリー摘みをする際に覚えておきたい基本情報をまとめました。
安全にベリー摘みを楽しみましょう!
フィンランドのベリー摘みのシーズン
紅葉シーズンの少し前あたりが良いです
ベリーのシーズンは基本的に7月半ば~8月末と言われています。
北フィンランドはもう少し遅いこともあります。
気温によって変化がありますが、8月始め~半ば頃ならハズレは少ないでしょう。
フィンランドの8月は、秋の気配が感じられる時期です。
ベリーを勝手に採っても良いのか?問題
ところで、フィンランドではベリーを自由に採っても良いのでしょうか?
答えは、YESです。
フィンランドには自然享受権という法律があり、自生するベリーを自由に採ることができます。
森に入るのも自由です。
フィンランドの自然享受権については、こちらの記事で説明しています。
フィンランドの自然享受権をQ&Aで説明!ルールを知って自然を楽しもう
自由とは言え、ルールもあります。
とりあえず以下のことを覚えておきましょう。
- 庭や畑に入らない
- 木を傷つけない
- 鳥や動物を邪魔しない
- 焚き火をしない
- ゴミは持ち帰る
どんなベリーが採れる?
フィンランドで採れる代表的なベリーは、次の3種類です。
- ビルベリー
…mustikka - コケモモ(リンゴンベリー)
…puolukka - ホロムイイチゴ(クラウドベリー)
…hilla/lakka
他にもラズベリー、フサスグリ、クロスグリなどがありますが、森で見つけられるのは、基本この3種類です。
ビルベリー
ビルベリーはフィンランド語でmustikka(ムスティッカ)と言います。
もっとも一般的なベリーで、森や林、道端にも生えています。
ビルベリーはブルーベリーの一種で、一回り小さいです。
熟したビルベリーは、黒に近い紺色で丸々としています。
色が冷めた細長いビルベリーがありますが、これはシーズンが過ぎたものです。
上の写真のような細長い実は辞めておきましょう。
コケモモ(リンゴンベリー)
コケモモ(リンゴンベリー)はフィンランド語でpuolukka(プオルッカ)と呼びます。
日陰で少し湿気のある場所に自生します。
木がまばらで、見通しの良い開けたところで探してみましょう。
赤く丸々としたものが摘み時です。
ホロムイイチゴ(クラウドベリー)
ホロムイイチゴ(クラウドベリー)は湿地に生えている、ちょっとレアなベリーです。
オレンジ色のものが収穫時です。
フィンランド語では、hilla(ヒッラ)またはlakka(ラッカ)と呼ばれています。
場所選びで気をつけること
ベリーは次のような場所で採るようにしましょう。
- 林や森の中
- 人通りが少なく、車道から離れている場所
- 犬の散歩コースになっていない場所
良い場所は観光案内所、もしくは地元の人に聞くのがベストです。
しかし、短期旅行で良いベリー摘みの場所を見つけるのは難しいと思います。
やはり、ツアーに参加するのが正解です。
(在住の私でさえ、良い場所を見つけるのには時間がかかりました)
ヘルシンキなら、このへんのツアーが良いですね。
ヌークシオ国立公園 ベリー摘みとキノコ狩り体験ツアー <7~11月/英語/ヘルシンキ発>
服装
ベリー摘みの際、着るものは重要です。
上のイラストでイメージを掴んでもらえればと思います。
- 長袖
- 長ズボン
- 長ぐつ、もしくは足首の隠れるスニーカー
- 帽子(虫よけネット付きがベスト)、またはフード
- 防寒でない薄い手袋、例えば軍手など(あれば)
ポイントは肌を出さないことです。
森には大量の蚊、アブがいるので、軽装だと大変なことになります。
フィンランドの蚊は大きく、刺されるとかなり痒いです。
なお、服の上からも刺してくるので、薄手のシャツはオススメしません。
私はいつもジーンズとウィンドブレーカー、長靴、虫よけネットのついた帽子を着ています。
虫除けの帽子は10ユーロ前後でスーパーなどで売っています。
意外と重装備なので、涼しい日にベリー摘みをするのが良いでしょう。
長靴、もしくは足首が隠れるスニーカーを履くのは、毒蛇に噛まれないためです。
フィンランドにはKyy(キュー)と呼ばれる毒蛇がいます。
背中に鎖模様があるのが特徴です。
見つけたら近寄らないようにしましょう。
フィンランドにはNokkonen(ノッコネン)と呼ばれるイラクサが多く自生しています。
触ると痛みが走ります。
重装備なのは肌に触れないようにするためでもあります。
ちょっと触っただけでバチッと痛みが走ります。
もう一つ気をつけたいのがマダニです。
マダニに刺されると、感染症により死ぬ場合もあります。
肌をさらした状態で、地べたに座らないようにしましょう(服の上から刺される場合もあります)。
また知らないうちに体にくっついてることもあるとか。森から出たら全身チェックですね。
色移りに注意
ところで、ビルベリーの汁は服につくと落とすのが大変です。
いらない服か、色の濃い服を選ぶことをおすすめします。
素手でピッキングすると、指にも色が付きます。
持ち物
ベリー摘みに必要な物は多くありません。
手で摘むだけなら、ベリーを入れるバケツがあれば十分です。
フタがあると便利です。
ブルーベリーやコケモモの場合、poimuri(ポイムリ)という道具を使うこともあります(スーパーで売っています)。
しかし、ポイムリを使うと、葉や枝、熟していないベリーも一緒に取れてしまい、後処理が面倒です。
大量に取る必要がないのなら、手で摘むのがベストです。
ベリーの摘み方
ベリーは軽く引っ張るだけで、簡単に摘むことができます。
コツは特にありません。
強いて言うなら、熟したクラウドベリーは柔らかいので優しく引っ張りましょう。
安全にベリーを摘むために
どこへ摘みに行くか伝えておく
フィンランドでは毎年、ベリー摘みやキノコ狩りで迷子になる人がいます。
迷子もマズイですが、さらにマズイのは、迷子になったことを気づかれないことです。
出かける前、必ず誰かに「どこへ行くか、いつ帰ってくるか」を伝えましょう。
映画『127時間』*を見れば、遭難の怖さが解ります。
*行き先を告げずに冒険したら、死に直面しちゃう話
現在地をまめに確認する
ベリーに夢中になって、ふと気がついたら「ここはどこ?」なんてことがあります。
まめに自分がどこにいるか確認しましょう。
倒木や蟻塚など、目印を決めて動くと迷いにくいです。
スマートフォンを持っていく
森で迷子にならないよう、位置を確認できるスマートフォンを持っていくと安心です。
緊急時の連絡もできます。
フィンランドの緊急電話は112です(消防、救急、警察すべて同じ)。
森でもネットが使えた方が良いので、現地でプリペイドSIMを買うか、レンタルwifiを利用しましょう。
採ったベリーの保存方法
ベリーは冷凍保存すれば、長持ちします。
やり方は簡単です。
- 葉やゴミを捨てる
- 水で洗い、ザルにあげる
- 乾かす
- タッパーにいれて冷凍する
この時、家具に果汁がつかないよう気をつけましょう。
一度つくと、取れません。
ベリーの食べ方
フィンランド人はパイを焼いたり、ジャムを作ったりしてベリーを楽しみます。
ヨーグルトやアイスの上に生のベリーを載せる人もいます。
私は冷凍したビルベリーをスムージーにします。
バナナと合わせるとおいしいです。
- そのまま
- ジャム
- タルト
- ケーキ
- パン
- スムージー
- リカーにつけてベリー酒
以上!
参考になれば嬉しいです。
ではまた~。