割り込みも文化の違い?フィンランドの移民学校のマナーで悩んだ話 | Free and Light

割り込みも文化の違い?フィンランドの移民学校のマナーで悩んだ話

行列

※これは過去運営していたブログの記事(2014年)をリライトしたものです。

私は5年ほど前に、フィンランドの移民向けフィンランド語学校に通っていた。

そこでは文字通り世界中の人々に会い、おもしろい体験をたくさんしたが、文化の違いからモヤモヤしたこともたくさんあった。
今回は、中でもモヤモヤした横入り、割り込み行為と文化の違いについて話をしよう。

 

英語かフィンランド語か学ぶべきはフィンランド語?英語?フィンランド移住で使える言語を在住者が考える

割りこませてあげる友情?

フィンランドの移民向け語学学校にいた時、私のクラスには15の国から来たクラスメイトがいた。

内訳はスペイン人、ロシア人、アフガニスタン人、イラク人、ベトナム人、タイ人、エストニア人、ポルトガル人、スリランカ人、ハンガリー人、カメルーン人、ラトビア人、ブラジル人、日本人(私)である。

クラスではトラブルもあったが、基本的には和気あいあいとしており、先生も「良いクラスだわ~」とよく言っていた。

コーヒーカップ

さて、その学校には一台だけコーヒーの自動販売機が置かれていた。
そこは校内でコーヒーを買える唯一の場所で、休み時間(15分)にはいつも行列ができていた。

私もよくそこでコーヒーを買っていたが、列が長い日は時間切れでコーヒーが買えないこともあった。
そのことを学習してからは、いつも授業終了とともに早足で並ぶようになった。

しかし、ある日トイレに寄ってからコーヒーを買いに行くと、すでに長い列ができていた。

時間を気にしつつ列に並ぶも、なかなか前に進まない。
潔く諦めることにした。
すると、私よりだいぶ前に並んでいたクラスメイトのロシア人2人とラトビア人が声をかけてきた

「おーい、みんみ。なんでそんなところに並んでるんだよ。僕たちのところにおいでよ!」

え?おいで、ってどういうこと?

彼らの様子を見ていると、どうやら「ぼくたちの所に並んで(割りこんで)良いよ」と言っているようだった。
彼らはおいでおいで、と笑顔で手招きしてきた。

横入りはマナー違反だろうと思った私は「みんな並んでるしいいよ。」と断った。

しかし「いいから早く来なよ、休み時間終わっちゃうよ!」と優しい笑顔で、さらに手招きしてくるので困ってしまった。

気づくと、私の前の人がすごい目で睨んでいるではないか。

どうしよう…めっちゃ気まずい…。

そこで今度はハッキリと「大丈夫、大丈夫、私待つから、ダメなら諦めるわー」と返事をした。

 

クラスメイトが堂々と私を列に招き入れようとしたのはビックリした。
しかも彼らの表情は明らかに親切心であった

その後「横入りさせるのも文化の違い?いや、日本でもこういうことってあるかな?」とモヤモヤしてしまった。

観察すると、3人グループ(ロシア2名、ラトビア1名)のうち2人が並んでいたら自分も加わって良い、というマイルールがある様子。

うーん…だめじゃね?

このモヤモヤは別の学校に移った後も続く。

割り込み確信犯

最初のフィンランド語学校を卒業したあと、私は別のフィンランド語学校に通うことになった。

そこは専門学校と移民向けのクラスが併設されており、フィンランド人の生徒が大多数を占める大きな学校であった。
食堂はそれなりに大きかったが、同じ時間に生徒が一斉に集まるので、食堂には行列ができるのが当たり前だった。

 

そんなある日、クラスメイトと食堂で並んでいると、エストニア人の知り合いがやって来た。

彼女は同じフィンランド語コースにいたのだが、学期の半ばで同じ校舎に入っている別のコースに移動した子である。

「久しぶり!どうしてた!?」

彼女が元気に話かけて来たので、こちらもにこやかに対応した。
一分ほど軽い近況報告をした頃だろうか。

私はふと気がついた。

彼女、ちゃっかり列に入ってまんがな。

最初は、立ち話をしているうちにうっかり列に入ってしまったのか?と思った。
しかし、別の日に彼女また同じことをした。

その後、フィンランド語コース仲間が並んでるのを見ると必ずやることに気がついた。

こいつは確信犯。

注意するべきか、ヘタレな私は悩んだ。

やっぱり言うべきかな~
でも彼女は年上だし~
普段はとっても良い人だし~
他のクラスメイトは気にしてないみたいだし~
それほど仲良くないし~
嫌われたくないし~

結局、悩んだだけで、彼女に注意するチャンスは巡ってこなかった。

ロシア、ラトビア、エストニア…もしかして旧ソヴィエト圏の人たちには普通なのだろうか?
それとも個人的な問題?

そんなことを考えていたら、フィンランド人にも割り込みをされた。

ある日、ボーっと食堂に並んでいた時のこと。
前にいた女の子のグループに3人の男が話しかけたと思ったら、そのまま列に入りやがった

(あれ?割り込み?だよねだよねだよね????しかも3人て!)

注意したいけど、どうしよー!?と思っていると順番が来てしまい、結局注意できずに終わった。
…あぁヘタレ。

ちなみに、なにかと先入観を持たれがちな中国人だが、クラスにいた中国人2人はいつもきっちり並んでいた。

国籍は関係ないのかもしれない。

老人や赤ちゃん連れが優先される国もあるようだが、やっぱり個人の問題なのだろう。

うーん。。。

そんな時、こちらに住んでいる日本人の方に合う機会があり、意見を聞いてみた。

「どう思います?やっぱり文化の違いですかね?」
「いや、自分がやられて嫌なことはやっちゃダメでしょ!」

で~す~よ~ね~!
ピシっと言ってくれてホッとしたのを覚えている。

でも実際のところ、友達を横入りさせる行為や、数人でローテーションを組んで並ぶ行為、場所取りで1人の人間が広いスペースを確保する行為など、世界の許容範囲はいかに?

こんなこと考えるのって日本人だけだろうか?いやいやいや…と、答えは出ないままである。

割り込みがダメなのは確定だが、世界にはグレーな部分があるようだ。
幸い人口の少ないフィンランドでは、学校以外で行列なんてめったに見ないのだが。

結局、自分の常識を信じるしかないと結論づけた。
でも、モヤモヤ。

ではまた!