フィンランドで必要なのは、英語かフィンランド語か? 私の意見をまとめました!
フィンランドの首都、ヘルシンキに行くとレストランやホテルなどでフィンランド語が通じないことがあります。
「現地語なのに通じない??」と思うかもしれませんが、実はフィンランドには英語一本で生活している外国人がいっぱいいます。
国際化が進む中でフィンランド語より英語が重視されることもあります。
私自身「フィンランド語より英語をがんばった方が早く就職できていたかもしれない」と後悔したことは一度や二度ではありません。
しかしフィンランド生活でフィンランド語は本当にいらないのでしょうか?
今回は「フィンランド移住で学ぶべきはフィンランド語か、英語か?」について考えます。
移住を控え「どっちを勉強するべき?」と悩んでいる人の参考になればうれしいです。
フィンランドは英語だけで暮らしていける?
フィンランドでは英語だけで暮らしていけるか?
答えはYESです。
私は今まで「フィンランドに10年以上住んでいるのに、フィンランド語がまったく話せない人」に何人も会ったことがあります。
仕事は英語でノープロブレム。
公的な書類も英語版が用意されているため、フィンランド語ナシでやっていけるのです。
とはいえ、それができるのはIT系の技術者か内勤の人、学生だけだと思っていました。
しかし、ヘルシンキなどの都市部ではフィンランド語ができなくても接客業をやっている人もいます。
先日聞いた話によると、友人がフィンランド企業のカスタマーサービスに電話したら「English?」と言われたらしいです。
ヘルシンキの飲食店に就職が決まったブラジル人の友人は、フィンランド語がぜんぜん話せなかったです。
英語が話せてスキルがあれば、フィンランドで就職できるんです。
ちなみに、私が住む北フィンランドの街(ヘルシンキから電車で6、7時間)では、英語オンリーでやっているインド料理屋がありますが繁盛しています。
…クソっ、私も英語に集中しときゃ良かったか…。
フィンランド語を勉強すべき人とは?
しかし、どんな場合でもフィンランド語はいらないのでしょうか?
もちろんフィンランド語が必要な場合もあります。
例をあげてみましょう。
地方に住む人
ヘルシンキ周辺の首都圏、観光地なら英語だけで仕事が見つかるかもしれません。
しかし、外国人が少ない地方に行くほど、現地語でのコミュニケーションを期待されます。
外国人が来ない場所でフィンランド語*ができないと、就職で不利です。
*スウェーデン語圏はスウェーデン語ね
医療系の仕事をしたい人
医療機関で働きたい人も、フィンランド語は必須。
まず英語で資格を取れるか怪しいです。
資格を持っていたとしても、患者さんと英語だけで接するのは限界がありますよね。
「痛い痛い!」と訴える患者さんに「英語でおねがい」とは言えませんし、救急などスタッフ同士の素早い現地語でのコミュニーケーションが必要とされるケースもあります。
研究者や技師など、PCや機械を相手にする仕事なら別ですが、とくに臨床ではフィンランド語ができないと難しいです。
年配の人、子どもと接する仕事をしたい人
年配者の中には、英語がまったく話せない人がいます。
「昔は話せたけど、年のせいで言葉が出てこなくなった」という人もいます。
私のまわりでも、英語ができない60代以上の人がいるよ。
ちなみに夫の叔母は学生の頃、教師に「クラスのこっち半分はドイツ語、こっちから半分は英語ね」と勝手にドイツ語のクラスに入れられたから英語は全然できないと言っていました。
またインターナショナル・スクールを除いて、英語教育を受けていない子どもを相手にする場合もフィンランド語は必須です。
フィンランド語必須、と書かれている仕事もある
例えばフライト・アテンダントなど、安全性の確保からフィンランド語、スウェーデン語、英語が話せることを求められる職種があります。
公的機関もフィンランド語またはスウェーデン語のサービスを提供する義務があるため、どちらかの言語ができないとキツイかもしれません。
他にも営業など、細やかな対応が必要な仕事にはフィンランド語能力が求められます。
新しい職業を身に着けたい人
フィンランドの学校で新しい専門を学びたい人は、フィンランド語能力がないと学べる分野が限られてしまいます。
英語のコースもありますが、職業訓練校や専門学校ではフィンランド語で授業が行われることが圧倒的に多いです。
フィンランド国籍がほしい人
フィンランド国籍を取るにはYKI-testと呼ばれるフィンランド語またはスウェーデン語の能力試験で3以上成績を収める必要があります。
参考 National certificate of language proficiency (YKI)Finnish National Agency for Education
就職や国籍の取得など、可能性を広げたい人はやっておいて損はない。
他にもある!フィンランド語ができるメリット
ここまで読んで「私にはフィンランド語いらないかも」と思った人もいるかもしれませんが、フィンランドでフィンランド語ができるメリットはもっとあります。
フィンランド人の集まりでも会話に加われる
パーティーや家族行事など、みんながフィンランド語を話したい場面で1人英語だと辛いです(経験談)。
フィンランド人に混じって、理解できないフィンランド語を延々と聞くのはストレスです。
中には気を使って英語で説明してくれる人もいますが、時間差があって楽しめなかったりします。
フィンランド語ができれば自分も楽しく、相手に気を使わせなくて済みます。
広く情報収集ができる
いくらフィンランド人は英語が得意といっても、なんでもかんでも英訳されているわけではありません。
仕事の連絡事項や、注意書きなど、やっぱりフィンランド人はフィンランド語で書きたいものです。
ニュースや広告、イベントのお知らせなど、有益な情報を逃してしまう可能性も。
フィンランド語を学ぶことで、より多くの情報を得られるようになります。
世界が広がる
フィンランド語に限らず、新しい言語を学ぶと世界が広がります。
言い回し一つとっても、その国の文化や考え方の違いに気づくきっかけになります。
まとめ→英語は続けつつ、フィンランド語をがんばる
結局、英語とフィンランド語、両方できるのが1番だよね…ということになります。
一方で、自分の分野によって思い切ってどちらかを切り捨てるのも賢い選択です。
自分の状況を見てみて判断するしかありません。
ただ、あなたが移住前でまだやりたいことがハッキリしていないなら、英語学習に投資した方が良いと思います。
フィンランド語はフィンランド移住してからでも遅くないです。
日本語のフィンランド語教材が一冊あれば良いかな?くらいですね。
【教材こちらの記事でおすすめを紹介しています。】
フィンランド語教材/辞書を総まとめ【18冊】おすすめ紹介コメント付き
以上です!
ちなみに私がフィンランド語をやって良かったなーと思うのは、夫の母国語で会話ができること。
参考になればうれしいです。
ではまた!