エコバッグでレジ袋を減らせば、環境に優しいよね。
どうやら、エコバッグが必ずしも環境に優しい訳ではないみたいよ。
そうなの?
今回はどんな買い物袋がエコか考えてみようか。
フィンランド公共放送のサイトに「どれが1番環境にやさしい?プラスチックの袋、紙袋、オーガニックコットンの袋」という記事がありました。
Mikä näistä on ekologisin: muovipussi, paperikassi, kangaskassi vai luomupuuvillakassi?
記事には、使用回数が1回だけの場合、プラスチックの袋がもっとも環境に優しいと驚きの内容が書かれていました。
布や紙の袋を使う場合は、決まった回数を使わないと「エコ」にはならない、というのがその理由。
中でもオーガニックコットンの袋は、約2400回使ってはじめてプラスチックの袋よりエコになるとのこと。
2400はかなり努力しないと実現できない数字です。
果たしてエコバッグは環境に優しいのでしょうか?
今回は、買った商品はどう持ち運ぶのがよりエコか?について考えてみましょう。
エコバッグと一生付き合う覚悟はあるか
これは原材料、製造、使用、廃棄を考慮した上で、環境へ与えるフットプリント(負荷)を計算したデンマークの調査が元になっています。
Life Cycle Assessment of grocery carrier bags(2018年)
14種類のショッピングバッグを比較したところ、紙袋は約11回、布バッグは約840回、オーガニックコットンの袋は約2400回再利用されないとプラスチックの袋よりエコにならないと伝えています。
※記事によるとプラスチックの袋はゴミ袋として再利用されます
- 紙袋 11回
- 布バッグ 840回
- オーガニックコットンの袋 2400回
オーガニックコットンの袋で単純計算すると、およそ6年半使う必要があります。
なお、これは毎日1回使った場合の計算です。
二日に一回なら13年、三日に一回なら19年半です。
エコバッグは「環境にやさしい人」のシンボルだったので衝撃的です。
エコバッグを買ったり、もらったりするには一生単位の覚悟がいるとは考えもしませんでした。
脱プラスチック、エコバッグ推進派の私も、うかつに勧められなくなってしまいました。
じゃあプラスチックの袋がエコなの?
こう書くと「じゃあプラスチックの袋を使う!」と思う人もいるかもしれません。
しかし、プラスチックも環境に良い訳ではありません。
プラスチックは簡単に自然に還りません。たとえば海洋汚染の原因の一つはプラスチックです。
ウミガメやクジラがビニール袋を誤飲したり、野生動物の身体に巻き付いてしまうケースもあります。
プラスチックの袋も使わない方が良いんですね。
CNN.co.jp : クジラの死骸から22キロのプラスチック、胎児も死ぬ イタリア
よりエコな買い物袋は?
では、脱プラスチックの観点から見ると、どの買い物袋がよりエコなのでしょうか?
私は次のような結論を出しました。
- 今あるエコバッグ
- プラスチックの袋(再利用)
- その時持っているバッグ
- 紙袋
- 手
まず、今使っているエコバッグを続けて使う、です。
布バッグなら840回、オーガニックコットンなら2400回の再利用を目指します。
次にプラスチックの袋も再利用する、です。
レジ袋は意外と丈夫ですし、コンパクトで持ち運びに便利です。
買い物用の袋を使わず、その時に持っているバッグに押し込むのも良いですね。
ポケットも使えます。
紙袋にするのもベターです。
11回ほど再利用すれば、プラスチックの袋よりエコになります。
※ただし、ブランド店などで使われているコーティングがされている紙袋は別物だと考えます。
量が少ないなら手で持ち運ぶのは最強です。
移動距離が短い場合はこれで結構いけます。
余談ですが、新聞でエコバッグを作ることもできます。
我が家の場合
私はどうしているかというと、基本はいつも使っているバックバックになんでも放り込んでいます。
もしくは買い物の時は大きなトートバックを持っていきます。
夫と行けば、二人でかなりの量を持ち運び可能です。
プラスチックの袋を買うことは本当に稀です。
私は数年使っていません(夫はたまーに買ってきます)。
マイバックに慣れると、買うのがもったいなくなるよね。
- 空のバックパック(夫&私で2個)
- 大きめのトートバッグ
防水、頑丈、エシカルなバックパック!AEVORの「DAY PACK」レビュー
エコバッグ=グリーンウォッシュの可能性
以上のように、エコバッグもエコでないケースもあります。
先入観から環境に良くない行動を起こさないよう注意が必要です。
たとえばイベントで配られるエコバッグは、絶対に840回も使うことを想定しない気がします。
意地悪な言い方をすれな、グリーンウォッシュ・アイテムとも捉えられます。
(本当にサステイナブルな取り組みをしている一部企業をのぞく)
うわべだけ環境保護に熱心にみせることを「グリーンウォッシング」と言います。「グリーン(=環境に配慮した)」と「ホワイトウォッシング(=ごまかす、うわべを取り繕う)」を合わせた造語で、主に企業の広告や企業活動などに対して使われます。
もちろん、すべてのケースを意図的なグリーンウォッシングだと言ってる訳ではありません。
エコ意識が高い人が、良かれと思ってエコバッグを配布してる場合もあるでしょう。
必ずしも悪意があるとは限らないよね。
そういう訳で、つい先日もあるイベントでエコバッグが配布されていて複雑な気持ちにりました。
一緒いた人は「かわいい!」ともらっていましたが、光が透ける薄い生地でできていて、長持ちしそうには見えませんた。
使わない…絶対、840回も使わない…。
さらに、キャンペーンやイベントで配られるエコバッグは、期間が終わったら廃棄されるという話も聞いたことがあります。
全然エコじゃないです(でも、善意の場合もありそう…うーむ)。
一生付き合うつもりでエコバッグを買うのは良いですが、とりあえず無料の販促エコバッグをもらうのは辞た方がいいでしょう。
今回はここまで。
ではまた~!