7年フィンランド語を勉強し、やっと困らない程度に会話ができるようになった。
しかし、ここに来るまでは次のような状態だった。
- フィンランド語学校では優秀だったのに、実践でなぜか通じない
- 通じているのか、通じていないのか…困った顔をされる
- 誤解を生んで慌てる
語彙はそこそこあるし、文法だって悪くないはずなのに…。
一方で、フィンランド語があまり上手くないのに、なぜか全部通じる外国人がいることを不思議に思っていた。
私が聞いてもそう感じるのだから、めちゃくちゃなフィンランド語である。
しかし、なぜか話が通じてしまうタイプが一定数いる。
私はこのタイプの外国人を、観察するようになった。
すると彼らの話し方に共通点があることが解ってきた。
そこで、私の観察をもとにフィンランド語の基礎はできてるのに、なぜか実践で通じない人への5つのアドバイスをまとめた。
ブロークンなフィンランド語でも通じてしまう人の共通点
「フィンランド語がブロークンなのに言葉が通じるタイプ」の話し方には5つの共通点があった。
- 大きな声でハッキリしゃべる
- 前置きがない/短い
- 短いが的確な文章を作る
- 情熱のあることを話す
- 自信を持つ
すぐ実践できる簡単なテクニックばかりだ。
これができれば、あなたも通じるフィンランド語の話し方をマスターできることだろう。
では1つずつ見ていこう。
大きな声でハッキリしゃべる
フィンランド語がブロークンなのに通じるタイプの人は、とにかく声がデカかった。
外国語でのコミュニケーションでは、声の大きさが超重要だ。
ハッキリ話すことを心がけて損はない。
ヘタなフィンランド語を大声で話すのは恥ずかしかもしれない。
しかし、彼らは
「喋れないんだから、しょーがないじゃん。」
という精神に見えた。
見習いたい。
余談だが、フィンランド語の失敗エピソードはフィンランド人が高確率でウケてくれるおいしいネタだ。
失敗もポジティブにとらえよう。
- 聞こえない=通じない
- 声をはって、ハッキリ話す
- 失敗は鉄板ネタになる
前置きがない/短い
フィンランド語がブロークンなのに通じる人の単刀直入ぐあいはスゴかった。
いきなり核心をバコーン!とぶん投げてくるので、まわりの人間は「!?」となる。
しかし、おかげで「この人は、こう言いたいのね」と解る。
長い前置きをしてしまう人は、すぐ本題に入るクセをつけよう。
- 会話は出だしが肝心
- 前置きはそこそこに、早めに本題に入る
短いが的確な文章を作る
フィンランド語がブロークンなのに言葉が通じるタイプは、短い単語で会話していた。
「はい!」「いいえ!」「好き!」「嫌い!」「わからん!」「なんで!?」
言っていることがシンプルで、とにかく分かりやすい。
細切れにしすぎて解りにくくなるケースもあるが、短くまとめた方が通じやすい。
情報をしぼり、正確に話していく方がコミュニケーションはうまく行く。
- 一文に情報を詰め込みすぎない
- 短くシンプルな情報を1つずつ投げていく
気をつけて欲しいのは、疑問文は必ず疑問系にすること。
日本語は「行く↑?」と語尾をあげれば疑問文になるが、フィンランド語の場合は、疑問形を作る「ko/kö」を忘れずにつけよう。
ちなみにポルトガル人の友人は、疑問文に必ず「Onko」とつけていた。
例「Onko menee kotiin?」
英語で「Is go home?」と言っているようなもの。
文法は間違っているが、結構通じる。
この柔軟さは素晴らしい(正しくは Menenkö kotiin?)。
情熱のあることを話す
フィンランド語がブロークンなのに言葉が通じる人は、情熱を持っている内容を話していた。
※逆にそうじゃない話題には乗ってこない
情熱や意見があると、だれもが必死に伝えようとする。
すると、会話に熱が帯び、相手も真剣に聞く。
結果として、ブロークンなフィンランド語でも通じる可能性が高くなる。
ところで、フィンランド人は世間話(スモールトーク)をあまりしないと言われる。
話したいことがない時は、沈黙しても失礼にあたらないのだ。
裏を返せば「話すってことは、それだけ伝えたいメッセージがある」と解釈される。
世間話をフィンランド人にふって通じなかった人は、通じても通じなくても困らない話題でなかったか考えよう。
フィンランド人はメッセージ(伝えたいこと)の無い話が苦手らしく、反応に困ってしまうようだ。
語学力がないと、メッセージの無い世間話は意外とハードルが高い。
わざわざ通じない話をするようなもの。
会話は「一言言わせて!」と思う情熱や意見のあるトピックを選ぼう。
- 世間話は上級者向け
- 心から伝えたい内容を話す
- 会話に熱をこめる
自信を持って話す
フィンランド語がブロークンなのに言葉が通じるタイプは、自信を持って話していた。
自信を持って話す人の話には、価値があるように聞こえる。
だからみんな耳を傾けるし、理解しようと努力する。
正直「どうして自信満々なんだ?」と思ったりもするが、個性なんだろうなぁ…。
残念ながら、自信は一朝一夕で得られるものではない。
しか自信を持っている風に装うことはできる。
- 落ち着いた声で堂々と話す
- ヘラヘラしない
- 目つきを鋭くする
話はずれるが、アメリカに叔母が住んでる。
彼女はいつも眉毛をキリリッと描く。
キリッとしすぎて違和感があったが、あの眉は彼女を自信たっぷりに見せる効果があった。
アメリカでのサバイバル術なのかもしれない。
- 自信がある人の話はみんな真剣に聞く
- ハッタリでも堂々と話す
以上!
もちろん、長文のフィンランド語が話せた方が良いし、世間話だってできた方が良い。
しかし、通じないと悩んでいる人は、やり方を変えることで新たな気づきがあるはずだ。
どれも簡単に実践できるので、気になったらトライしてみてください。
少しでも役に立つことがあれば嬉しい。
ではまた!Moikka!