『破天荒フェニックス』の感想!金策と銀行と昔いたベンチャー企業の思い出。

こんにちは!フィンランド在住8年目のみんみ(@mimmi_nurinpain)です。

最近、エコのことを考えすぎて脳が凝り固まっていたので、全く違うジャンルの本を読んでみることにしました。

選んだのは、田中修治さんの『破天荒フェニックス オンデーズ再生物語』。

題名と表紙のインパクトから、気になっていた一冊です。
Amazonレビューも上々。

読んだら、期待を裏切らないおもしろさでした!
事業立ち上げ、新卒でこれから就職という人に読んでほしいですね。

ということで、『破天荒フェニックス』を読んだ感想をまとめます

あらすじ

2008年2月。小さなデザイン会社を経営している田中修治は、ひとつの賭けに打って出る。それは、誰もが倒産すると言い切ったメガネチェーン「オンデーズ」の買収――。新社長として会社を生まれ変わらせ、世界進出を目指すという壮大な野望に燃える田中だったが、社長就任からわずか3カ月目にして「死刑宣告」を突き付けられる。しかしこれは、この先降りかかる試練の序章にすぎなかった……。

企業とは、働くとは、仲間とは――。実話をもとにした、傑作エンターテイメント小説。

破天荒フェニックス オンデーズ再生物語 (NewsPicks Book)

『破天荒フェニックス』はメガネチェーン「オンデーズ(OWNDAYS)」の社長、田中修治さんの小説です。

メガネ通販のオンデーズオンラインストア|メガネ(眼鏡・めがね)、サングラス

実際にあったオンデーズ買収から、海外展開するまでの経緯が、パラレルワールドのお話として書かれています。

しかし、実際にあったことを割と正確に書いているのではと思います(山も谷もありすぎるので)。

臨場感をもって描かれた奮闘記は、Amazonランキングでも上位に食い込んでいます。
田中さんは「カンブリア宮殿」にもご出演されました。

破天荒フェニックスは金策の話?

さて、『破天荒フェニックス』ですが、飽きない展開で最後までスラスラ読めました。

みんみ

メガネチェーンの社長じゃなくて、ライターなんじゃ?

…と思ってしまいました。
文才ありますね、この方。

本では、主人公の田中さんとオンデーズの社員の方々が、問題解決に走り回るのが面白かったです。
会社の立て直し、経営って大変なんですね…と同情したくなる展開です。

しかも、走り回っているのが「倒産を回避するためのお金集め」なのがリアル。
メガネの話も出てきますが、本の半分は金策の話、というのがこの本のポイントです。

逆「半沢直樹」

この本がお金の話になるのは当たり前で、買収当時、オンデーズ年間20億円の売上に14億の負債を抱える会社でした
社内の改革をすすめつつ、とにかく銀行にお金を返さなきゃいけない、というスタートです。

銀行は倒産寸前の会社からは回収しか考えませんから、めちゃめちゃシビアです。
銀行を舞台にしたドラマ『半沢直樹』では、「銀行は雨の日に傘を取り上げ、晴れの日に傘を貸す」という言葉が出てきますが、それを地で行く展開です。

こういう会社の成功秘話って、

「ピンチの日もあったけど、あるヒット商品/サービスのおかげで大成功」

というような展開が多いですし、オンデーズもそうなのですが、銀行にここまで翻弄されるとは意外でした。

「銀行がお金さえ貸してくれれば、倒産も免れるし利益も上がって銀行だって得なのに、なぜ貸さない!?」という展開には、誰もが歯がゆい思いをすることでしょう。

銀行、倍返しされちゃった?

ところで、登場する銀行の名前は変えてあるものの、響きが似ているのでどこの銀行か解ります。
そのため、某大手銀行、ちょっと嫌いになっちゃいました。

リスク回避は良いとしても、態度が悪いのはいただけません。
でも、本に書かれて倍返しされちゃったかな

というわけで、この本は「倒産寸前企業の逆転劇(銀行への仕返し)」的な楽しみ方も十分できます。

あ、もちろん、オンデーズを支える社員たちの青春ドラマでもあります。
読み終わる頃には、登場人物たちのがんばりに、すっかり魅了されていると思います。

ビジネス書としてもお勧め

意外だったのが、この本がビジネス書としても魅力的だということ
ストーリー仕立てではありますが、学べることが多くあります。

  • 社員のモチベーションの上げ方
  • 新店舗オープンの成功、失敗の分け目
  • 海外進出への道

などなど。

また、伝え方こそ違うものの、デイル・ドーテンの『仕事は楽しいかね』というビジネス書と通じる部分もありました。
例えばビジネスで変化を取り入れる大切さなどです。

 

もちろん、「ビジネスって、なんだかんだでお金なのね」という、当たり前のことに気が付かせてくれるのも、良い点です。
一方「商品を売るとは?」という問いもまた、ビジネスをする上で忘れてはならないメッセージに感じました。

これから事業を立ち上げる人、社会人になる人におすすめです。
(仕事のやる気も出ると思います)

個人的にモヤモヤした点…(本のせいじゃない)

と、内容は十分に楽しんだのですが、個人的にちょっとモヤモヤした点がありました

それは本のせいでなく、「若い社長、海外進出、経営難…」などの点が、私が新卒で入ったA社(1年で辞めました)と似ていたからです。

例えば、オンデーズがシンガポールへ進出する話が出てきます。
「イケる!」と確信する社長と、「海外進出、はぁ?」という社員の温度差には、「私知ってる、この感じ!」と思ってしまいました。

A社は中国への進出を図っていたのですが、サービス残業当たり前のいわゆるブラック企業だったので、

  • 死ぬほど忙しいのに仕事増やすな!
  • 海外進出より、今いる社員の負担を減らすのが先じゃない?

という意見が社員から出ていました。

そのため「私がそこの社員で、しかもブラックだったら」と想像してしまい、100%入り込めませんでした。
(オンデーズがブラックという意味ではないですよ!)

この小説には「みんなで心を一つにして、事業に取り組む!」という素晴らしい展開があるのですが、

  • 社員は定時で退社できているのか
  • 残業代はちゃんと出るのか
  • すごく忙しそうだけど、社員に家族はいるのか
  • 子供のいる男性社員は、奥さんにワンオペ育児をさせてないか

などが気になってしまいました。

この本の登場人物くらい仕事に熱中したら楽しいだろうな、とも感じましたが、社員の生活を考えずにはいられませんでした

まあ、なにせ定時出勤、定時退社が当たり前のフィンランドに8年も住んでしまいましたから…(例外もありますが)。
経営陣の熱気をよそに、社員の方々がちょっと心配になってしまったのでした。

『破天荒フェニックス』を無料で読む方法

『破天荒フェニックス』はKindle Unlimitedで読むことができます。

初回登録だと31日間、無料で読めます(継続しない場合は、解約を忘れずに)。

以上!

ではまた~