4年ほど前、フィンランド情報を発信するブログを運営していた。
当時は、フィンランドの伝統や風習について書きたいと思っており、ネタ探しに余念がなかった。
しかし、まだフィンランド語が下手だった頃である。
なかなかネタを見つけるのが難しかった。
そこで頼りにしたのはフィンランド人の夫。
しかしこれがまったくの期待ハズレだった。
今回は、私の夫がネタ集めにまったく役に立たなかった思い出をシェアしよう。
フィンランドにはことわざが無い?
子供のころから外国の話を聞くのが大好きだった私。
昔話も日本のものより、外国のものを聞きたがった。
そのため、ブログではフィンランドの古い話(精霊の話や迷信)を紹介したいと思った。
しかしネイティブの協力がないとネタも仕入れられないし、内容に説得力がでない。
そこで、夫からいろいろ聞き出すことにした。
しかし、期待する答えがまったく返って来なかった。
私「フィンランドの古い話おしえて」
夫「知らない」
私「フィンランドの童謡おしえて」
夫「忘れた」
私「フィンランドのことわざおしえて」
夫「ない」
民俗学的な説明をしろと言ってるわけではないし、かんたんな質問をしたつもりだ。
しかし、すべての質問に肩透かしをくらった。
最終的に「じゃあ、なんなら知ってる?」と聞くと、「わかんない」と言う。
私はさじを投げた。
その時は、「昔話とか、ことわざとか、あんまり根付いてないのかな?」と思った。
しかし、フィンランド語学校で習った表現をふと思い出したので聞いてみた。
私「この言い回しってことわざだよね?」
夫「そうだよ」
…今さっき、フィンランドにことわざないって言いませんでしたっけ?
夫につっこむと「へへへ」と笑ってごまかされた(腹立つわー)。
その後、私は幼稚園で職業訓練をしたのだが、ある日、幼稚園で聞いた童謡を歌っていたら「ぼくも子供のころ歌ったよ」とスラスラ歌い出した。
…童謡忘れたって言いませんでしたっけ?
そう言うと、夫はまた「へへへ」と笑った。
・いきなり童謡、ことわざ、などと言われても思いつかない
・具体的な例を出してくれれば、思い出せる
夫はそう言うのだが、十中八九、説明が面倒くさいだけだろう。
秘密のレシピに挑戦…
次第に夫からネタを引き出すのは諦めるようになった。
しかし季節のイベントがあると、いろいろ聞きたくなるものだ。
ある年のクリスマス、夫に「ブログに書くから、フィンランドならではのクリスマスの習慣を教えて」と聞いた。
一応フィンランドらしくサウナに入ったり、お墓参りに行ってはいたが、いつも義父、私、夫の3人で過ごすので、なにかと省略しがちだったのだ。
夫から返ってきた答えは「フィンランドのクリスマスは…集まって、飲んで、食べる」だった。
…知っとるわ!
しかし、クリスマスのネタを諦められなかった私は、フィンランド在住日本人の方のブログで見つけた、クリスマス粥を作ることにした。
クリスマス粥については、義父に聞いてみることにした。
義父なら年の功でいろいろ知っていると思ったのだ。
また「おばあちゃんのクリスマス粥」的な記事を書きたかった。
フィンランドらしさ満点で、読者にも喜ばれるはずだ。
私は義父に「クリスマス粥のレシピってあったりしますか?」と聞いてみた。
すると義父から「レシピ?あるよ!」と素晴らしい反応が返ってきた。やった!
しかし、続けて義父から返ってきた言葉は、「レシピ?あるよ!お米のパッケージの裏に書いてあるよ!」だった。
…違う、そういうんじゃないの(泣)!
「いや、この家に伝わるレシピとか、そういうのありませんか…?」
「オリジナルレシピ?ないよ!」
親子そろって役に立たない… この時、私はブログネタを人から引き出すのを辞めようと思った。
結局、クリスマス粥はお米のパッケージの裏にあるレシピを使った。
普通においしかった。
ブログネタは自分で探しましょう!
ではまた~
元FBI捜査官と国際結婚したお話。
ぶっ飛んでました(けど、良い教訓も)。